日々雑感

ガラスのうさぎ

2008.03.10

東京大空襲から63年が経ちます。

この時期になると、「ガラスのうさぎ」というお話を思い出します。

高木敏子さんがご自身の体験をもとに執筆されたノン・フィクションです。

お父さんがガラス工場を営む家族が東京大空襲に見舞われます。
夜、火の手から逃げまどう中で、敏子は、大好きなお母さんと妹を失います。
全てが焼け失せた東京・・・工場の焼け跡からは、高熱で溶けて歪んだガラス細工のウサギがでてきます。
そのガラス細工のウサギは、お父さんが、敏子と妹のために作ってくれたものでした。
そのお父さんも、疎開途中の二宮の駅舎で、機銃掃射に遭い、亡くなってしまいます。
しかも、敏子の目の前で・・・。

私は、子どものころ、「ガラスのうさぎ」の映画を見たのですが、あまりにもかわいそうで、わんわん泣いたことを覚えています。
幸せで、仲の良い家族が、一瞬にして崩壊してしまうこと。
大好きで、かけがえのない人が、ふいにいなくなってしまうこと。
・・・そんな理不尽なことが実際におこる戦争は、絶対許さないと、子どもながらに誓ったものです。

この「ガラスのうさぎ」は、何回か映像化されているのですが、昨年、アニメ化された「ガラスのうさぎ」が上映されるとのことで、何人かの子どもたちを連れて見に行きました。
子どもたちも、やはり目を真っ赤に泣きはらし、そして、戦争のことについて、たくさん考える機会になったようでした。

感受性豊かな子どもの頃に得る衝撃は、大変に大きいものです。
私は、「ガラスのうさぎ」や「はだしのゲン」の本や映画を通して、戦争の恐ろしさを学んだ気がします。
小学校の頃には、祖父母から戦争の話を聞く、という宿題もあり、おばあちゃんが体験したこの世の地獄のような話に、眠れなくなったこともありました。

戦争を知らない世代が増えていく中、平和の素晴らしさ、戦争の愚かしさを、今の子どもたちにも、きちんと伝えていかなくては、と改めて思います。
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